世界の皆様、埼玉からこんにちは。Captain Tabbyです。
次のお休み、予定はお決まりですか?
特にないけど天気が良かったらどこか行きたいなーと思ってらっしゃるあなた。
山? 海? スカイツリー?
いいえ、こんなサイトに来ちゃう物好き、もとい好事家の皆様はそんなところじゃ満足できませんよ。そんな皆様にオススメのスポットは……
古墳です。
埼玉には古墳がありますよ! むしろ古墳群ですよ! 群れてますよ!
「えー、古墳てダサくね? 墓じゃん。は? 円墳? 前方後円墳とかヤバいでしょー」
……なんて台詞は、とりま古墳に登ってみてからでも遅くありません。
そうなんですよ。さきたま古墳群は登れる古墳群なんです。
同じ古墳でも宮内庁管理の仁徳天皇陵(大阪府)には濠の外までしか近寄れない塩対応ですから、この解放感と親しみやすさは素晴らしいですよ! まさに会いに行けるアイドル古墳。
そう。
さきたま古墳群は古墳界のAKB48なのです。
新宿から湘南新宿ラインで直通! 行田に行けばビッグアイドルに365日毎日会えます。行こうと思えば深夜2時でも会いに行けます。
ただし会っちゃいけないメンバーにも会えちゃいそうなので、おすすめはしません。
さぁさぁ。テンション上がってきたところで行きますよ!
はい、ドーン!
円墳です。
さきたま古墳群の不動のセンター、日本最大の円墳、丸墓山古墳です! 直径105m! あっちゃんです。
深谷のねぎ生産量日本一と並ぶ、数少ない埼玉の日本一でございます!
え、地味?
じゃあサービスでもういっちょ。
それ、ドーン!
前方後円墳です。
画像左が稲荷山古墳、右奥が将軍山古墳です。さきたま古墳群の優子、まゆゆです。
この画像の古墳以外にも、二子山古墳や鉄砲山古墳、愛宕山古墳などなど、前方後円墳8基、円墳1基が勢揃いの古墳アイドルグループなのです。
前方後円墳、興奮しますよね。教科書と同じ形ですよ! 真上から見ると鍵穴型をしているところがエロスです。
え? まだグッと来ない? 欲しがり屋さん!
じゃあ、とっておきの情報を。
この2枚目の画像を撮った場所はですね、丸墓山古墳の頂上、あの戦国武将石田三成が小田原征伐の際に当地にあった忍城を水攻めで攻略するため、28kmにも渡る馬鹿デカい堤防(石田堤)をなんと1週間で築いて本陣を置いたその場所なのです!
三成好きの歴女の皆様、どうですか? グッときました? ちなみに、1枚目の画像の中央にある小高い土手(というか砂利の歩道)は石田堤の一部ですよ!
しかもこの水攻め、空前絶後の大規模戦略にも関わらず思いっきり失敗に終わってますよ!
忍城への水攻めは三成自身の立案であるのか、秀吉の立案・命令で三成が計画・実行したのか、諸説あるようです。
しかしド派手な水攻めで城落としを狙う辺りはいかにも秀吉様っぽいし、エリート官僚タイプの三成が算盤尽くで考え付く戦略ではなさそうなイメージです。
三成自身の立案だったとしたら、普段真面目な人がなんだかはっちゃけて無理が出てしまった感が否めません。
さしこ主演でアイドル映画作っちゃったようなものです。『薔薇色のブー子』です。そこはやっぱり『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』にはならないわけです。
ついでにこの頂上の本陣跡から撮影した忍城址の画像も上げておきますね。
はい。行田、田舎です。
そりゃー、ちょっと掘っただけでボンボン遺跡に当たってしまう土地なんて開発できないですよ~
でも、こんなに空が広く見える場所って気持ちいいですよね。ただし冬は関東名物、空っ風が半端なく吹き荒れます。
おそらくこの画面ではモヤっとしてしまってよく見えないかと思いますが、中央奥辺り、鉄塔の右側に豆粒ようなお城の本丸が慎ましやかに写っております。
え、全然見えない? ご希望の方には2MBを超す元画像をドーンと送りつけますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。
ただしこの本丸は城跡に規模も構造も史実まる無視で作られた模造のお城で、いわばただの鉄筋コンクリート造ビルディング。映画に出てくる本丸とも似てません。
忍城址のちょっとガッカリな構造はともかく、この丸墓山が本陣で石田堤もここまで続いている、と言うことは、ここからあの豆粒のように見える遠い忍城周縁まで全て水に浸からせてやろうと考えて実行したということです。とんでもない広さですよ。
こんなに大きな範囲の水攻め計画を実行したなんて、失敗したとはいえ三成の知略はすごいものですね。
そしてそれを退けたのぼう様と忍城家臣の機知もやはり郷土の誇りと言えるでしょう。
この辺の物語は和田竜先生の小説『のぼうの城』やこの小説を原作に制作された映画『のぼうの城』に愛を持って描かれてます。Captain Tabbyも大好きな作品です。
ちなみに映画では現在の丸墓山古墳の映像なども差し込まれていて、観ると行田に行きたくなることうけあいでございます。行田市も『のぼうの城』でがっつり町おこしを狙ってますし、行田市内のイベントでは常連、おもてなし甲冑隊(長親、甲斐姫、丹波、和泉、靭負と揃っておもてなし!)の皆さんもかっこいい演武で素敵です。必見!
ところで、ここまでの画像でなんとなくお解りの通り、古墳は思ったより小高く大きいです。さきたま古墳群のセンターあっちゃん、丸墓山古墳は高さが18.9mあります。
都会の生活に染まった運動不足のCaptain Tabbyも一気に登ったら若干息が上がりました。決して年齢のせいではありません。
この高さ、ガンダムが18mと言うと皆様イメージ湧きやすいでしょうか。マジンガーZも18mだそうです。銀河より大きい天元突破グレンラガンに比べるとかなり小ぶりではありますが、埼玉にはこのくらいのサイズがふさわしいとも言えます。
ちなみに、お台場のDiver City Tokyoにある実物大ガンダムは目からビームが出したりシュコーシュコーと水蒸気出したりしますが、丸墓山古墳はビーム出しません。
ただしバッタやハチ、蚊などの虫は出ます。
この辺のやるかやられるかの臨場感はさきたま古墳群の圧勝と言えましょう。
丸墓山古墳の頂上から石田堤を見下ろしてみました。
何の遠慮もなくまっすぐに階段が作られているので、高所恐怖症の人は若干恐怖を覚えるレベルです。地上まで吸い込まれそうな直線です。
ドキドキアトラクション要素も魅力の一つですね。
さぁ、ここまで情報を聞いてしまったら古墳に登りたくなっちゃいましたよね?
そんな「もう週末はさきたま古墳群でオタ芸打つ!」と決めた皆様に、さらなる素敵情報を。
こちらをご覧ください。
さきたま古墳群はきれいな芝生が敷かれた公園になっていまして、オタ芸の集団練習に絶好なんです! もちろんピクニックにもおすすめ。
春は石田堤の桜並木でお花見、夏は古墳と公園の青い芝生で日光浴、秋は丸墓山古墳周囲のお濠のススキで秋のお花見、冬は高く開けた広場で凧上げもできちゃいますよ。
明るくて開放的な公園でしょ?
その名もまんまで「さきたま古墳公園」です。
古墳がこんなに明るくさわやかになっちゃうとは古代の人もびっくりです。さすが古墳界のAKB48。
晴れた休日には家族連れやデートの若者がレジャーシート広げてお弁当を食べていたり、バドミントンをやったり、犬とフリスビーで遊んだり、もはやさきたま古墳公園は埼玉の新宿御苑と言っても過言ではありません。
この画像(撮影したのは平日でした)の左奥側にもピクニックしてらっしゃる4人連れさんの人影が豆粒のように写っていたのですが、ぐるっと古墳を見て廻った帰りにその側を通りかかったら、裏原大好きな感じのスケートボード抱えたB系のお兄さん達とそのかわいい彼女達という体のパーティでした。
B系青年達のダブルデートのピクニック先に選ばれるとは古代の人もびっくり(以下略)
こんな広々と気持ちのいい公園でピクニックをしたら、皆様も「俺の推しメン古墳、稲荷山古墳!」と叫んでしまうことでしょう。
ちなみに、古墳好きで知られるエレファントカシマシのボーカル宮本浩次さんの推し古墳もさきたま古墳群だそうです。好きすぎて『人間賛歌』という曲も作っていらっしゃるのですが、それも超絶かっこいいのでおすすめ!
さぁ、さきたま古墳群はまだまだこんなもんじゃ終わりません。
このさきたま古墳公園の駐車場を挟んで向かい側にさらなる素敵スポットがあるんですよ。
こちらです。
『はにわの館』です。
扉を開けると「お前も埴輪にしてやろうか」と100053歳(2015年11月10日現在)の閣下に叫ばれる……ということはありません。はにわの館です。
ここではなんと! 埴輪づくりを体験できるんです!
建物前の看板にズームイン。
『あなたも わたしも古代人 体験埴輪づくり』
むしろ「お前も古代人にしてやろうか」という感じなわけで、撮影した日も(繰り返しますが平日)早く古代人になりたいらしい妖怪方々が粘土をこねくり回していらっしゃいました。
閣下のDNAを感じさせるこのキャッチフレーズ……
そう、なんとさきたま古墳群には古墳界のAKB48に留まらず、埴輪界のBABYMETALまで進出していたのです。
しかし埴輪づくりが平日に人を集めるほど人気だとは県民の私もびっくりです。
スパニッシュらしき外国人の方も参加されてましたよ。グローバル化の波がここまで来てます。もはや埴輪も初音ミク= HATSUNE MIKU同様、HANIWAとかSHAKOUKI-DOGUUとか表記すべき時かもしれません。さすが埴輪界のBABYMETAL。
ちなみに体験料金は使う粘土の量で決まっているそうで、1kgで600円、2kgで1000円とのことでした。作業時間は90分程度で、かたちの出来上がった埴輪を1ヶ月乾燥し、館内の窯で焼成して完成させてくれるそうです。
私が行ったときは売り切れでしたが、出来上がりの埴輪マグネットも販売しているみたいです。
開館時間は9時~16時半(月曜、祝日の翌日、年末年始は休館日)ですが、埴輪づくりの受付は14時半までなのでご注意を。
さらにさらに、はにわの館の奥には国宝の金錯銘鉄剣が展示されているさきたま史跡の博物館があり、そちらでは勾玉づくりを体験できます。好きな色の滑石をやすりで磨いて勾玉を作る体験が250円~300円の激安料金! カップルでお揃いにすると嫌でも別れられなさそうです。
埴輪を作って勾玉磨いたら、もう1日で古代人としてかなり完成できる気がしますね。
あとは髪をみずらに結ってあのセリフを決めるだけ!
「卑弥呼様ー!!!!!」
さあ、会いに行けるアイドル古墳が行田であなたを待ってます。
今週末は埴輪をつくって勾玉を磨いて古墳で十万石饅頭を食べてみませんか?
*記事の内容は2015年11月現在の情報です。体験教室の料金など、変更されている可能性がありますので、詳しくは各施設の公式HPなどをご確認ください。
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