世界の皆様、埼玉からこんにちは。Captain Tabbyです。

今、おせち用の黒豆を炊きながらこの投稿を書いています。もうとろ火にかけておくだけの段階なのですが、あと数時間はこのまま…… することないのに寝られない~。時間のかかる料理って段取りが大切ですね! もしかしたらこのBLOGを見てくださっている方もそんなすきま時間だったりして。

 

皆様、お正月はどんな予定でいらっしゃいますか? Captain Tabbyは2015年も雨ニモマケズ風ニモマケズ嫁ニモイカズ終えようとしていますので、意外性もなく実家で家族とまったり過ごす予定です。ええ。旅行に行く気概もございません。おうちが一番です。

そんな私が言うのもなんですが、お正月にご実家へ帰省される際の手土産、なかなか悩ましい問題なようですね。気心の知れた自分の家族へのお土産ならともかく、お盆とお正月くらいしか顔を合わせない親戚への手土産となると何を選ぶのがベストか迷ってしまうという方も多いでしょう。

そんなときは「とりあえず当たり障りなく人気ランキング上位入りのお土産品を買おう」!

……というわけで皆さん検索してますよ~。Google先生に『埼玉 帰省』と訊いてみたらバンバン埼玉の帰省土産ランキングがヒットしました。皆さん考えることは同じなんですね。そしてヒットした検索候補もいくつか覗いてみましたが、どれもほぼ同じ顔ぶれのランキング。『十万石饅頭』、『五家宝』、『彩果の宝石』、『白鷺宝』、『元祖ねぎみそせんべい』、『福蔵』、『いも恋』辺りは必ずランクインしていました。

なるほどーと皆さんこれを購入して地方に行かれるかもしれませんが、ここで悲報です。

今挙げた商品みんな、埼玉以外では絶対知られていないです。

持って行っても「なんでこれが埼玉銘菓?」と言われること必至でしょう。『五家宝』、『いも恋』は他県で見られないからまだしも、『十万石饅頭』は上用饅頭、『彩果の宝石』は砂糖まぶしのゼリー、『白鷺宝』は『かも○の玉子』にそっくり…… 潔いくらいに個性がないですからね。埼玉を知らない地方の人に渡したら、ますます

「埼玉ってなんか微妙だね……」

と思われるかもしれません。その個性のなさが埼玉クォリティでもあるのですけれど。

 

開き直って「これが埼玉銘菓だよ、美味しいならそれでいいじゃん!」と言うのももちろん良いと思います。でもそれはちょっと恥ずかしい、もう少し知名度のあるお土産を持って行きたいという方におすすめするのはこれ。

『草加煎餅』

これです。『草加煎餅』。これだけは埼玉でも全国区の知名度があります! どどーんとパッケージに書かれた『草加煎餅』の文字を見れば誰も微妙とは言わないですよ。

 

と言うわけで、かなり力技で持ってきましたが、今回はCaptain Tabbyがおすすめする『草加煎餅』のお店を紹介いたします!

林屋製菓、外観

林屋製菓、外観

はい。こちらです。

草加煎餅製造元、『林屋製菓』です。

なかなか迫力のある外観ですよね。シェードが薄汚れて趣き深い形になっていて屋号がよく見えず、隣の薬局と同化しています。この画像を撮ったとき、この店を知っているはずの私も「移転? 閉店?」と焦りつつ通り過ぎかけました。

でも、通り過ぎても大丈夫。

林屋製菓、製造工場

林屋製菓、製造工場

『林屋製菓』の店舗の右側にドドーンと製造工場が建ってます!

え? この工場も見ただけじゃ稼働しているかどうかちょっとわからない?

大丈夫です。見た目でわからなくてもにおいでわかります!

この日も工場は元気に稼働中で、辺り一帯にせんべいのかおりが漂っていました。ちなみに、駐車場はこの画像の右端、工場の向かって右手並びに4台ほどあります。

すでに度肝を抜かれている方もいるかもしれませんが、『林屋製菓』のすごいところはこの外観だけではありませんよ。

なんと、『草加煎餅』と銘打って煎餅を売り出しているのにお店の所在地は北葛飾郡杉戸町です!

なかなかでしょう?

公式HPによると『林屋製菓』の創業は大正10年だそうです。草加市内のせんべい店でも大正時代から続くお店はそう多くないはずなので、立地は若干違うような気がしますが歴史は確かですよ。

 

ところで、『草加煎餅』の特徴はその固さにあります。とにかく堅い! ゴリゴリと堅くて、食べているうちに味が出てきておいしく感じるというのが『草加煎餅』の特徴です。味付けは醤油味が基本でしょう。おかきやえびせんのような柔らかさとは無縁のTHE 硬派なせんべいです。『林屋製菓』のせんべいも例に漏れずゴリゴリに堅いせんべいで、スーパーなどで売られている新潟の大手メーカー製造せんべいを食べ馴れた友人の子供8歳に食べさせたら「なにこれ……」と呆然としていました。

しかし! 今回皆様にご紹介するのはここの堅焼きせんべいではありません。ここのせんべいは堅過ぎて味がわからないからという理由もちょっとだけありますが、『林屋製菓』には堅焼きせんべいよりおすすめしたい商品があるんですよ。

林屋製菓、ぬれせんべい2種

林屋製菓、ぬれせんべい2種

これです!

『ぬれせんべい 甘だれ味』と『ぬれせんべい 醤油味』です!

『ぬれせんべい』って『草加煎餅』じゃなくて千葉のせんべいでしょ?

そう思われたあなた、せんべい通ですね……

そうです。『草加煎餅』が江戸時代からの歴史を持つせんべいであるのに対し、『ぬれせんべい』は1960年代発祥の新しいせんべい。しかも千葉の銚子生まれだそうです。

でもそんなの関係ない! 『林屋製菓』の『ぬれせんべい』はすごいんです。

どうすごいかと言うと、とにかくせんべいがびしょびしょなほどタレに浸かってぬれているんです!!

林屋製菓、ぬれせんべい(個包装)

林屋製菓、ぬれせんべい(個包装)

どうですか。

画像は個包装の『ぬれせんべい 甘だれ味』ですが、バックのテーブルの木目の色と同化するくらいびっしょびしょにぬれてますよ。パッケージの中にタレが溜まってしまうほどのびしょびしょぶりです。

ここの『ぬれせんべい』のぬれっぷりときたら、取り出す時に若干手が汚れるレベルですからね。普通ではありません。

ちなみに、『ぬれせんべい』は個包装で1枚65円、5枚入りで270円です。

林屋製菓(左)、岩塚製菓(右)のぬれせんべい

林屋製菓(左)、岩塚製菓(右)のぬれせんべい

はい。

大手メーカー、『岩塚製菓』『ぬれせんべい』『林屋製菓』『ぬれせんべい 醤油味』を重ねて比較してみました。

結構違いますよね。

甘ダレ味より味が濃いせいか、醤油味の方がタレの量が控えめで色も薄いのですが、それでもこれだけ濃いです。こうして重ねてみると『岩塚製菓』『ぬれせんべい』が普通のせんべいに見えてくるほどです。

しかも『林屋製菓』の『ぬれせんべい』のすごいところは、外側だけじゃなく内側が半端なくタレを染み込ませているところなんです。

岩塚製菓(左)、林屋製菓(右)のぬれせんべい

岩塚製菓(左)、林屋製菓(右)のぬれせんべい

割って比較してみました。

この画像ではちょっとわかりにくいですが、『岩塚製菓』の方が内側も比較的色白で、時折タレが染み込み切っていない白っぽい部分が見えています。しかし、『林屋製菓』の方は基本的にガングロです。外側より明らかに内側がびっしょりぬれています。

「ぬれせんべいはぬれせんべいであって、湿ったせんべいとは違うんだぜ!」

と全力で主張しているかのような『ぬれせんべい』です。かなりきてます。『林屋製菓』の『ぬれせんべい 醤油味』はタレでぬれすぎていてからいくらいですからね。

Captain Tabbyは『ぬれせんべい 醤油味』だとちょっとしょっぱ過ぎるので、食べるときにマヨ七味をつけてマイルドにする食べ方が好きです。『ぬれせんべい 甘ダレ味』はそのままでいけます。

そんな『林屋製菓』の『ぬれせんべい』は過剰なほどタレが染み込んでいるものの、食感はもっちもち、まるでお餅のような理想的な『ぬれせんべい』のそれです。たまに、タレはしみているけど食感がゴワゴワぼそぼそでイマイチな『ぬれせんべい』に当たることがありますが、ここのはびっくりするほどモチモチなんです。この食感が楽しくてついついもう1枚…と手が伸びてしまうんですよね。

そんなモチモチ食感とタレのびしょびしょ具合、この2つの両立はなかなかない面白さです。

林屋製菓、ぬれせんべい 甘ダレ味

林屋製菓、ぬれせんべい 甘ダレ味

そしてまた見せちゃいます。『林屋製菓』『ぬれせんべい 甘ダレ味』、断面アップです。

この染み込み具合、まるで日本橋の老舗洋食店たいめいけん3代目の茂出木浩司シェフ並みにガングロですよね。

自分で例えて全く納得してしまう色です。うん。黒い。

ちなみにこの『林屋製菓』『ぬれせんべい』の封を開けると、あげたりするわけないのにうちの猫どもがやたらハッスルして寄ってきます。醤油の香ばしいにおいが半端ないからでしょう。この反応は『岩塚製菓』『ぬれせんべい』ではないものです。

 

どうですか。

『林屋製菓』の『ぬれせんべい』、埼玉のイメージを裏切るぶっちぎりっぷりですよ。

さぁ皆様。『林屋製菓』『ぬれせんべい』手土産にして、埼玉のイメージを鮮烈に変えてみませんか?

 

北葛飾郡杉戸町『林屋製菓』

*記事の内容は2015年12月現在の情報です。商品、店舗の状況は変更されている可能性がありますので、詳しくはお店の公式HPなどをご確認ください。



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